「右京之介巡察記」

     19631120 東映京都)

   原作・南条 範夫 

   脚本・高田 宏冶 

   監督・長谷川安人

 

   <配 役>

    瀬名伝右衛門 

    紫右京之介   …大川 橋蔵

    喜   乃   …北条きく子 

  紅       …岸本 教子

    伍   平   …大阪 志郎

    松平 将監   …北村 和夫

    酒井雅楽頭   …小沢栄太郎

 

    佐々良道鬼   …東野英治郎

ものがたり

 将軍家重の名代として諸国派遣の巡察使の一人、瀬名伝右衛門は武骨一辺倒で、味方に引き入れようとする諸大名にとっても、他の巡察使にとっても、煙たい存在だった。

 賄賂はもとより、色仕掛けも通じない。夜伽のため瀬名邸に使わされた諏訪家の女中・喜乃は伝右衛門に拒否され、自害して果てた姿は哀れだった。喜乃の弟・細見剣之助は伝右衛門を仇と狙う。

 やがて、諏訪城下の隠し田の図面を手にした伝右衛門は朋輩・島田らの策謀によって、役目を追われてしまう。証拠の図面をも奪われた伝右衛門は、一子市太郎に恨みを託し、子の面前で切腹して果てるのだった。

 

 14年後、秩父忍者の里・紫窪に、伍平に守られながら成人した市太郎の姿があった。・・・